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スペシャルセッション
2005/02/11
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| 起業をして、自分で一からビジネスを始めるという生き方。ややもすれば、それは普通の人の生き方とはかけ離れた「実態の掴みにくいもの」としてイメージさ れがちです。しかし、株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長・藤田晋氏と株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長・野尻佳孝氏のお二人 のお話に耳を傾け、そのスピリットを体感して頂けば、そんな「起業」に対するイメージも変わってくるかもしれません。プライベートでのご親交も深いという 気鋭の起業家のお二人に、お二人の「今までとこれから」をテーマに対談して頂きました。 |
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| 野村 | 時間が限られていますので、今日はまずお二方の「今」のお話を伺って、それからだんだんと昔のお話に遡って頂きたいと思います。まず、現在一番エネルギーを注いでいることは何ですか? |
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| 藤田氏 | 週末など、仕事が空いている時間を使って本を書いています。創業以前から創業当初のことを中心にした内容です。 | |
| 野尻氏 | 僕は最近インターネットをコツコツ始めました。もともとインターネットスキルはほとんどなかったのですが、これからは本業のブライダルを軸に、新婚家具ですとか新婚旅行ですとか、新居ですとか、そういった商品を扱うビジネスにもネットを通じて進出したいと考えています。 | |
| 野村 | 藤田さんは、以前から「売上1000億円の企業を生み出す」ということを公言していらっしゃいますけれども、それに関してはいかがですか? | |
| 藤田氏 | 3年後までに1000億円の売上を達成するという目標なのですが、今のところ順調に推移しています。 | |
| 野尻氏 | 私の会社も「1000億円の売上・200億円の利益を2008年までに」という目標を掲げています。私のほうが先に発表したのですが、そうしたら藤田さんも同じ目標を提示していて、「あ、野尻さんウチを真似してるんだね」って言うんですよ(笑) | |
| 藤田氏 | 真似したわけじゃないんですよ。不思議とカブっちゃったんですよね。 | |
| 野村 | 藤田さんはブログ等でいろいろな情報を公開していらっしゃいますが、お二方は普段どんな日常を送っていらっしゃいますか? | |
| 藤田氏 | 社長業としては、採用活動や投資家向けのIR、取材への対応、それと事業の進捗チェック等の業務があります。株式公開後は投資家が不特定多数ですので、IRや取材対応に使う時間が増えました。 | |
| 野村 | 「社長業」の中で「採用活動」というのが最初に出ました。面白いですね。 | |
| 藤田氏 | いい人材を採用し、しっかりと育成し、モチベーションを高めながら働いていただくのが会社の競争力に繋がりますからね。いくら一生懸命頑張っても、一人だけで働いていては自分のキャパシティー以上には会社は成長しません。 | |
| 野村 | 野尻さんの毎日はどうでしょう? | |
| 野尻氏 | 3分の1が現場回りですね。営業の人間と接して、お客様のニーズを探る活動をよくやります。あと3分の1が投資家への対応、残りの3分の1が新規事業の掘 り起こしといった感じです。経営理念を現場に伝えるという面でも、自分がしっかり現場を見て回らないといけないと思っています。 |
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| 野村 | お2人とも企業就職という職歴をたどっていますね。 |
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| 野尻氏 | 3年間、損保会社に勤めていました。仕事の内容はベンチャー支援だったので、数多くの社長にお会いすることができました。いろんな社長にお目にかかった経験を通じて「もしかしたら自分でも社長ができるかもしれない」という自信がついた、という面もありましたね。 | |
| 藤田氏 | 私は1年間、人材を採用したい企業に広告やDMを売るための営業活動をしていました。 | |
| 野村 | ネットビジネスとの出会いはそこにあったのですか? | |
| 藤田氏 | ホームページ作成の請負業務も行っていたので、一応はそういうことになります。しかし、最初は起業の目標はそれほど明確ではなかった。「21世紀を代表す る会社を作りたい!」という考えはあったのですが、「これを売るぞ!」とか、そういうことを決めていたわけではなかったんですね。それよりもむしろ、まず 会社を作って、それから営業活動を通じて社会のニーズを汲み取っていこう、といった感じでした。 | |
| 野村 | 藤田さんは今「社会のニーズを汲み取る」とおっしゃいましたが、野尻さんの場合もそれと似た意味合いが社名に込められているとのことですね。 | |
| 野尻氏 | ええ。社会のニーズをキャッチして、それに合った受け皿を市場に提供していこう、という思いを込めて「テイクアンドギヴ・ニーズ」となっています。簡単に言えば「新しい市場を作ろう」ということになるでしょうか。 |
| 野村 | 藤田さんは「21世紀の日本を代表する企業を作りたい」ともおっしゃっていますが、その具体的なイメージをお聞かせください。 |
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| 藤田氏 | 20世紀の日本を代表する企業といえば、ソニーやホンダといった戦後の混乱から生まれてきた企業です。あれぐらいの規模の会社、つまり従業員数が何万人 で、売り上げが何兆円で、世界に展開していて……、といった形の会社を作りたい。自己満足したらそこで終わりだと思っているので、どこまでも挑戦し続けて いたいと思います。 | |
| 野村 | 野尻さんの目標は? | |
| 野尻氏 | 今の会社を「日本を代表するサービス企業」にするのが最大の目標ですね。現在の日本を代表するサービス企業というと、例えばユニクロがありますが、僕らもあのような存在にまで成長したい。 | |
| 野村 | 野尻さんには「どこまで到達すれば満足だ」というイメージはありますか? | |
| 野尻氏 | 例えば海外で空港を降りて高速道路を走っていたら、自分の会社の看板が道端に立っているのが見えるとか、そういうことになれば「世界に通用する企業になっ たんだなぁ」と実感できるのかもしれません。しかし、未来のことはともかく、今は藤田さんやライブドアの堀江さんに差をつけられないように頑張りたい、と いう気持ちですね。活躍している人たちが身の回りにいて、その人たちに負けないように頑張れる環境があるのはやはり、大きなプラスになると思っています。 | |
| 野村 | 野尻さんは東証2部に上場してちょうど1年ですね。何か変化はありましたか? | |
| 野尻氏 | いいえ特に。日本では最短・最年少で2部に上がれたので、次は最短で1部に…といった感じのプレッシャーはありますけれど、それぐらいかな。 | |
| 藤田氏 | 最初に株式を公開したのは26歳のときでしたが、あれって通過点ですよね。しかし、「26歳で上場する」ということがかなり大変だったのは事実です。上場 前に証券取引所で面接があるのですが、それで落ちた人って全然いないらしいんですよ。僕と野尻さんの2人だけらしい(笑)。僕は「コーポレートガバナンス についてどう思いますか」って質問されまして、その場で何のことだとか分からなくなってしまった。それで再試験です。ちなみに野尻さんは二日酔いで再試験 になったらしいんですけど(笑)。こんな感じで、最初はわけが分からなかったんですけど、四苦八苦しているうちに大概のことはできるようになった。周到に 準備をして臨んだわけではありませんでしたが、逆にもし周到にやっていたら、このスピードで今の場所までは到達できていなかったのではないかと思います。 |
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| 野村 | 経営者になって一番学んだことをお願いします。 |
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| 野尻氏 | 創業以来ずっと一緒にやっていた仲間が辞めていった時に学んだことなんですが「たとえ一人だけになったとしても自分はこの会社を守るんだ」という気持ちを、経営者は持ち続けなければならない。そういうことですね。 | |
| 野村 | 藤田さんの場合は? | |
| 藤田氏 | どんな局面でも信念を貫き通すこと。株主にも、お得意様にも、従業員にも、時にキレてしまいそうになることがあります。でも、キレたらそれでお終い。「自分の掲げている大きな目標に比べれば、こんな問題は小さなことだ」と考えるようにしています。 | |
| 野村 | 最後の質問になります。ビジネスを成功させるための秘訣は何でしょうか? | |
| 藤田氏 | 成長性のある分野なら、お客さまのニーズを探ったりしていきながら、「とりあえずビジネスを始めてみる」のがいいと思います。ネットビジネスなどの場合は 特にそうで、身動きは早いほうがいい。考えているうちに刻々と状況が変わってしまう世界ですから。逆に、成長していない分野ならば、業界をきちっと研究し て、綿密に事業計画を立ててから進出する方がいいでしょうね。 | |
| 野村 | その上で、藤田さんは「お客さんのニーズ」ということをよく言われますよね。 | |
| 藤田氏 | そうですね。自分でニーズを汲み取るために、今でも営業部隊だけは自分で直接マネジメントしているんです。新しい事業について考えるためにも、顧客のニーズを把握しておくことは大切だと思っていますので。 | |
| 野村 | 野尻さんは。 | |
| 野尻氏 | 藤田さんがおっしゃったように、世の中が求めているものは何なのかというニーズをしっかりと掴むことが大事ですね。また、会社がうまくいくためには、明確 な目標を立てることと、その目標に向けてトコトン貪欲になること、以上の2点が必要だと感じます。最近は資金調達も非常にしやすくなっているし、独立がし やすい環境は整ってきたと思います。ですから、起業したいという人にはぜひ勇気を持って挑戦して欲しい。起業家が新しいマーケットを開拓していくことが、 日本経済の発展にも繋がっていくと思いますから。 |














